事務部門の業務改善!改善する意義や手順まとめ
企業における事務部門は、営業職などに比べ地味な仕事であるため、日々の仕事での改善点がなかなか見つかりにくい部門です。
また企業が業務改善をする場合、どうしても営業職などの目立つ部門を先に行うことが多いため、地味な事務部門は改善点が見つかっても後まわしにされてしまいがちです。
しかし事務部門は業務改善の余地が多く、改善することによって会社全体の効率化を図ることができます。
企業の事務部門における業務改善について紹介します。
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生産性が落ちている事務部門!その特徴は?
事務部門は改善を怠り効率化を図らないままでいると無駄の多い仕事が増えて、それにより生産性が低くなり会社全体の効率も悪くなります。
生産性の低い事務部門の特徴は、必要以上に書類を発行、または受け取ることです。
事務部門では毎日、請求書、見積書、発注書などの書類を発行します。そして社外からのいろいろな郵便物も受け取ります。
それらの書類は必要なもので、捨てずに保管しておく事務部門も少なくなくありません。
その結果、膨大な書類が職場にたまり、過去の書類が必要になった場合、探すのに時間がかかり無駄な労力を費やすことになるのです。
また、事務員の仕事のひとつであるお茶汲みも時間のロスとなっています。
ひとりの事務員が1日で行うお茶汲みは時間にすると1日で何十分も費やされており、事務仕事の妨げになっています。
事務の業務改善は困難?難しいと言われる理由
各企業では業務改善を合言葉にいろいろな改善策の発案および実践が行われていますが、もっとも難しい業務改善のひとつが事務部門といわれています。
企業はさまざまな部署が機能していることで成り立ちます。
営業や製造などの部門が具体的な生産性のある仕事であることに対し、事務職は会社の直接的な利益を生み出さない、具体的な生産性のない業務とみなされています。
よって、どうしても企業の最前線で働いている主だった部門の方に目がいってしまい、業務改善もそちらの方が最優先されてしまいがちです。
よって目立たない事務部門の改善は後まわしになることが多くあります。
また、事務仕事は業務改善の手段が明確になっていないことも改善が困難といわれている原因に挙げられます。
事務部門の見直し!業務改善をするメリット
先述した通り、事務部門は会社において直接的な利益を生み出さない部門です。
しかし事務部門が従来の効率の悪い仕事内容を見直し、業務改善を取り組むことによって、会社全体の効率化が実現します。
効率化とは、作業にかかる時間を短縮することです。
効率化が成功すればひとつの作業に時間を取られることなく、すぐに次の作業に移行することができます。
電話やメールでの対応もひとつのことに時間を取られるのではなく、しっかりと短い時間での対応を行えば、より多くの仕事をこなせます。
よって社外との取り引きでも、あの会社は対応が早くすぐに仕事を終わらせることができるという印象を与え、より多くの取り引きにつながることが期待できます。
このように事務部門の業務改善を行うことで敏速に仕事を進められるようになり、社内、社外でも多くのメリットを生み出します。
事務の現場を改革!業務改善をする手順
事務部門における業務改善とは、無駄な仕事をしない、ひとつの仕事に時間をかけないことです。
まずは必要書類の管理を一括することから始めましょう。
毎日、多くの書類の発行、受け取りをする事務部門はそれぞれの担当によって書類管理が統一されていない場合があります。
ひとつに整理できるように専用の箱を用意し、見積書、注文伝票などそれぞれの専用書類を分けて保管するようにして、誰でも見られる状態にしましょう。
事務用品を共有化することでも改善になります。事務員ひとりひとりがそれぞれ事務用品を所有していたら、経費がかかり無駄になります。
ひとまとめにして共有できるようにしてコスト削減に努めることが大事です。
電話やメールでの対応も個人が独自に考えて対応するのではなく、しっかりとマニュアルを作成し、事務部門全体で統一した対応ができるようにしましょう。
またお茶汲みを自分で行うことも時間短縮になります。
事務から変えた!参考にできる業務改善の事例
事務部門の業務改善で効率化に成功した企業は、3つのことを実践していました。
その3つとは「作業のやり方の順番の変更」、「無駄と思われる作業の廃止」、「同じような作業は合体して一緒にやる」です。
例えば「順番の変更」は、長年にわたって先輩に教えられ正しいと思っていた事務作業の手順に対し、本当にこの手順が正しいのか、どの順番にしたら効率的なのかを熟考します。
手順を変更することにより、作業の簡略化を期待できます。
「無駄な作業の廃止」は、1日にやる作業を全て挙げてどれが必要でどれが無駄かを検討し、無駄だと思うものを思い切って廃止し、それ以降仕事に支障がなければそのまま廃止という方法を実践します。
その結果、無駄なものが省けて効率化が実現します。
「合体して一緒にやる」は、これも全ての作業を見つめ直し、今までは似ていながら別々に行っていた作業を合体させて同時に行うことによって、時間の短縮化、効率化が可能になります。
自社の組織体制の見直しを図りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
事務が変われば会社が変わる!状況次第で取り入れよう
事務仕事は地味な仕事ながら会社の土台を支える重要な部門です。
この部門が無駄を省き効率的に機能するようになると、会社全体の効率化、それによる利益向上の底上げになります。
他の部門と比べ具体的な業務改善の策が確立されていない事務部門の業務改善ですが、会社の業務成績向上のためにも事務部門の業務改善は企業が取り組むべき課題です。
どうしても業務改善が思うようにいかない場合は、売り上げ、受注、日報などあらゆることの管理を一括する専用のツールを導入することをすすめします。