業務改善の目標はどうする?達成可能な目標がおすすめ
業績を上げるために業務の改善を試みることは大切ですが、その業務改善の目標設定やタイミングに関しては教科書があるわけではないので、行うタイミングを逃してしまう人も少なくないでしょう。
しかし、できるかぎり早く目標設定を行い、業務改善に取り組みたいものです。
確実に目標を達成する確率を上げるためにも、会社の体制や目標数値の取り決めはとても重要になってきます。
どのようにすれば目標を達成していけるのかを紹介しましょう。
業務効率化は現状分析を先に!
業務の問題点を改善するには、先に現状を把握することから始まります。
今置かれている業務プロセスを確認し、プロットなどの形で書き出して可視化することで、無駄な部分や必要な部分が明確化します。
可視化をしないと、現状で行われている業務に無駄があっても気がつきにくく、同時に自覚がない場合は気がついた人がいても指摘をしにくい雰囲気になってしまいます。
業務プロセスを視覚化できた後は、課題を明確に示します。
現状の業務をさらに効率化し、業績を向上させるための足かせとなっている問題点を可視化した業務プロセスから導き出しましょう。
問題点が明確になり、どのように課題を乗り越えるか確認することができれば、改善目標の具体的な設定を行うことができます。
もし業務プロセスの可視化や問題点の明確化を行わなければ、改善目標の具体的な数字がより漠然なものとなり、目標を達成するために行う改善策が導き出せません。
なによりも優先して、現在の業務内容をまとめるようにしましょう。
目標が大きすぎると失敗する傾向に
業務の可視化や問題点を明確化した後は、いよいよ目標を定めます。
ここでの注意点は、目標を大きく掲げすぎないようにすることです。
もちろん最終目標を定めておくことは重要です。大きな目標は人を奮い立たせる力もあり、モチベーションを上げるのにも役立ちます。
しかし、あまりにも大きな目標だと達成するまでに時間がかかるため、途中で頓挫してしまう可能性があります。
確実に最終目標を達成するためには、達成しやすいラインに目標を設定することが重要になります。
大きなハードルを少し用意するのではなく、達成しやすいレベルのハードルを多く用意することで、最終目標に到達する確率を飛躍的に上げることができるのです。
経営者や管理者は、目標のレベルを自分にあわすのではなく、あくまで目標を設定する時点の会社のレベルに合わせた目標設定を掲げることが重要です。
抽象的な目標NG!より具体的に!
それでは目標設定はどのように行えばよいのでしょうか。目標は具体性が高いほど良い目標といえます。
例えば、売上の目標を月100万円に設定するとします。
このとき、業績が伸びていない原因が営業した件数が少ないと仮定した場合、問題解決をするためにはより多くの営業先を見つけることになります。
しかし、目標設定をするときに、「昨月より多い件数の営業先を回ろう!」や「とにかく多く営業先をみつけよう!」など漠然とした目標設定では社員のモチベーションは上がりません。
より具体性を上げるなら、「昨月より10件多い営業先を回り、営業利益を5%向上させよう!」など目標となる数字を決めることで、会社が目指すべき行動が決められてきます。
これを年単位など長く設定すると、続かなくなる可能性があり、ぎりぎりになって目標を達成できないというトラブルも発生するでしょう。
そのため、目標設定は細かく取り決め、日ごとや月ごとに確認できる目標設定が大切になります。
目標はいつでも見直せるように!
目標設定を取り決めたら、実行に移していきましょう。
しかし実行の段階で、実際に立てた目標との誤差が生じることに気がつくことがあります。
これが目標を大きく超えるような誤差であるなら良いですが、業績が伸び悩んだり、悪い方に向かっていたりする場合は修正が必要になります。
業務改善を行うためには、常に目標が見直せる環境をつくることが必要です。
目標を見直せる環境を作ることで、現段階で目標が達成できそうかを判断することができます。
もし実行をしている段階で、目標自体に修正が必要であれば、目標を柔軟に変えていく姿勢も大切です。
おかしなところを修正していき、問題を一つずつ解決して目標達成することで従業員の自信へとつながります。
目標を変更するときは、従業員が不信や不安を抱かないように、目標の変更について話し合う必要があります。
経営者や管理者だけが把握せず、従業員全体で改善目標を達成していくことが大切です。
成功体験を重ねる体制づくりを!
業務改善を行うときは、一つ一つを着実に目標達成していくことにこだわりましょう。
しかし、注意をしないといけないことは、目標達成のレベルをあまり低くしすぎないことです。
適度に汗をかくくらいの目標設定にすることで、達成感が次の目標をクリアするためのモチベーションにつながります。
最終目標に達した場合でも、業務改善が終わるわけではありません。
業務に終わりがないのと同じように、会社が存続する限り業務改善は行っていかなければいけないのです。
そのたびに、小さな目標を設定し達成していくことで、強い会社や従業員を作ることができます。
体制が整えば、管理者や経営者が目標を打ち出したときに、すぐに目標を達成できる力のある社員や、自身で目標をみつけ動ける社員を育てることも可能です。
着実に目標を達成するために、プロセスを守り業務改善に取り組んでいきましょう。