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PDCAで大事になる +F や トヨタ式5W1H 営業が業務改善までたどり着くまでに
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PDCAで大事になる +F や トヨタ式5W1H 営業が業務改善までたどり着くまでに

業務の進め方としてよく語られる「PDCA」。皆様は上手にこのサイクルを回せていますか?

PDCAをうまく回して品質管理を徹底し、成功を収める企業がある一方で、うまく業務の中で確立できていない企業も少なくありません。

なぜPDCAサイクルがうまく回らないのでしょうか?実はうまく回せない理由はある程度決まっており、改善は十分可能です。

今回、PDCAの基本的な考えを軽く振り返りつつ、PDCAを業務の中でうまく確立できない原因と解決策を考えられるフレームワークの解説をしていきます。

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【はじめに】PDCAについてのおさらい

はじめにPDCAについて簡単におさらいしていきましょう。PDCAの理解にそごがあると、パフォーマンスを最大化できない恐れがあるためです。改めてPDCAのプロセスを紹介すると、以下のとおりです。

PDCAサイクル
  • Plan:目標や計画を示す
  • Do:計画に基づいて実行する
  • Check:計画にそって実行できたか評価する
  • Action:計画をベースに必要に応じて改善おこなう

また、PDCAは国際的な標準規格となっているISOでも用いられる世界的に定着した考え方の1つです。

具体的には、よりよい製品やサービスを提供するためのISO9001に含まれ、よりよい商材で顧客満足度を高ようという品質管理の観点からスタートした手法といえます。

また、効果の高さから広くビジネスに応用されていますが、もともとは生産管理や品質管理の分野からスタートしているのがポイントです。つまり、生産や品質の仕事のように、継続的に何度も回していく「PDCAサイクル」の確立が、業務を円滑に進めていくために必要といえます。

PDCAについて、さらに詳しく知りたい場合は、以下のリンクをご参照ください。

PDCAとは?意味やサイクルを回すポイント、業務改善の具体例を解説

営業部門でPDCAがうまく回らない3つの理由

先述のとおり、PDCAの考え方は様々な業務に応用できるため、多くの企業が日常的にPDCAを業務に取り入れています。皆様も日ごろの業務でPDCAを考え、実行に移したことがあるはずです。

しかし、PDCAの考え方は理解できているのに、ビジネスの現場ではうまく体制を確立できないという声を耳にします。なぜうまくPDCAサイクルを確立できないのでしょうか?代表的な原因は以下の3点です。

  • 課題が整理できていない
  • 計画が仮説倒れとなっている
  • 情報管理手法分散による工数圧迫と分析不能状態

上記3点をそれぞれ詳しく解説していきましょう。

1:課題が整理できていない

PDCAがうまく回らない1つ目の原因は、目標や課題へのそもそもの考え方が整理できていないことです。

PDCAをサイクルとして確立するためには、最初の「P」がきちんとした考えにそって計画されていないと、当然ながら後のプロセスに大きな影響をおよぼします。したがって、立案した計画をきちんと整理することが、PDCAサイクルを上手に回すために必要不可欠です。

2:計画が仮説倒れとなっている

原因課題の整理が甘いのもPDCAがうまく回らない要因といえます。なぜなら、原因課題の整理が甘いと、原因や課題に対する改善の着目点がずれる可能性が高まるからです。そして、ずれてしまった改善の着目点から、正しく計画が立案されるのは考えにくいことです。

たとえば、下落が続いている受注数を上げるべく、PDCAを使って改善に取り組む場合、受注数が足りない原因を訪問数が少ないことだと決めつけてしまうのは危険といえます。

もちろん、訪問数が主たる原因かもしれませんが、競合他社の商品力が強い可能性もあれば、営業マンの世代交代で受注率が落ちている可能性もあるでしょう。

安易に訪問数が課題と決めつけてしまい、現実には主たる原因課題ではなかった場合、改善はされず、さらにPDCAを回していっても効果を見込みづらいでしょう。この例の場合なら、まず受注数が落ちている原因をきちんと把握するのが重要だったわけです。

というわけで、PDCAがうまく回っていないなら、原因課題が整理されているか、ずれた改善の着目点から仮説倒れになっていないかを疑ってみてください。

3:情報管理手法分散による工数圧迫と分析不能状態

PDCAサイクルを回すためのツールや管理手法がバラバラでかえって忙しくなり、途中で挫折してしまうのも失敗する原因です。

どれだけ考え方がしっかりしていても、実行に落とした後の報告や相談に多くの時間がかかり、評価もままならないほど忙しくなってしまっては本末転倒。結果として、PDCAサイクルは絵に描いた餅となってしまいます。

逆に、そもそも日々の業務が忙しく、計画立案に向けた考えを整理する時間が取れないという場合もあるでしょう。いわゆる“分かっちゃいるけど忙しい”という状態です。

ここまで解説してきたPDCAがうまく回らない3つの原因は、営業部門だけでなく、企画部門や開発部門など、どの職種にも当てはまる課題です。そしてそれぞれがお互いに紐づいていますので、同時並行で解決していく必要があります。

そこでここからは、PDCAがうまく回らない3つの原因それぞれの改善方法を詳しく解説していきます。

【1:課題整理のポイント】「重要度」「緊急度」がある時間管理のマトリクス

行動計画を立案していく際には、目標が正しく設定されているのが重要とえいます。なぜなら、そもそもの計画における優先度が違う可能性があるからです。

そして、うまく行動計画を立案するには、重要度や緊急度を盛り込むことがポイントです。その中で時間管理マトリックスという概念が便利です。さっそく、それぞれ解説していきましょう。

時間管理のマトリックスという概念

時間管理マトリックス:重要度・緊急度を軸にタスクに優先順位をつける

目標達成に向け、タスクや課題などについての考えを整理する方法の1つに、『時間管理のマトリックス』があります。これはタスクを「重要度」と「緊急度」を使って4つに分類し、優先順位をつける考え方です。

まず、自分が抱えているタスク1つ1つをポストイットに記入します。次に、A3サイズの用紙に「重要度」と「緊急度」の2軸で構成されたマトリックス表の4つの領域にポストイットを貼り、優先順位を付けていきます。

頭の中で整理できなかったタスクをマトリックス上に可視化すれば、自分の中での優先順位が明確になります。さらに、誰にでも見えるようになることで上司とその状況が共有でき、適切なアドバイスがもらえるようにもなります。

目標に向けて、それぞれの業務に「重要度」や「緊急度」を設定していくことで、優先順位が定まっていきます。また、計画を立てるには、目標をベースにした「重要度」や「緊急度」をタスクごとに設定していく方法が効果的です。

たとえば、PDCAで行動計画を立てる際には、ついつい今困っていることの改善に目が言ってしまいます。しかし、今困っていることに対応しても対症療法的な改善にしかならないのであれば、本来達成したい目標への到達には効率が悪い計画になるのです。

目標達成のために重要なことはなにか、そして緊急でやることは何かを考えながら課題を整理し、優先順位の明確な行動計画を立案してください。

例えば営業マンがマトリクスを組んで行動できた場合

例えば営業マンがマトリクスを組んで行動できた場合

営業マンを例に具体的に考えてみましょう。営業マンには売上目標があり、売上達成に向けた計画が必要です。

そこで、現状抱えている案件を「受注できる案件」「提案できる案件」「案件化(商談化)できる案件」「ネタを増やす案件」といった形で整理します。

そして、1ヶ月の行動計画に「受注できる案件」から優先的に落とし込んでいき、予定をしっかりと立てていきます。受注できるものや提案できるもの、案件化できるものは既に具体化できているため、予定を埋めることができるはずです。

そして、予定のない日や時間については、ネタを増やす案件を発掘すべく、新規訪問を目指してテレアポなどの行動に移していけばいいわけです。一般的にトップ営業マンは2週間先までしっかりと予定が埋まっており、さらにその先の予定を埋めるべく日々活動しているものです。

優秀なビジネスマンの多くが持っている概念です。自然と自分の頭の中で重要度や緊急度を判断し、進めるべき業務を優先度に応じて計画を立てています。

もし重要度や緊急度を考慮しないと…

もし重要度や緊急度を考慮しないと…

重要度や緊急度を考慮しない場合、課題の整理が不十分に終わり、PDCAサイクルがうまく回らないリスクが高くなってしまいます。重要度と緊急度を考えずに、うまくいかない状態は以下の2つです。

  1. 忙しいのに効果が出ない
  2. 「Plan」が破綻する

上記2点がどういう状態か説明していきます。

1:忙しいのに効果が出ない

「重要度」や「緊急度」を考慮しないままでいると、日々発生する業務の優先順位づけができず、目先の仕事に追われ続けてしまいます。

そして、本来やらなければいけないことが後手に回り、なかなか成果に結び付かず、結果としてPDCAがうまく回せなくなるのです。このパターンに陥りやすいのが、業務におけるToDoリストを作成し、上から順番にタスクを消し込んでいくタイプの進め方です。

重要度と緊急度のないToDoリストで仕事をしても、パフォーマンスが最大化されないのは当然といえます。

2:「Plan」が破綻する

「重要度」や「緊急度」を考えない場合、本来なら自身の成果や会社の業績に直結するような仕事を優先的にできないケースが出てきて、「Plan」の破綻を招きます。実際、ToDoの順番を優先して、5分でできる重要度や緊急度の高い仕事を後回しにしてしまう人が少なくありません。

上記のように重要度と緊急度の概念がないと、時間が足りないことが多いです。行動計画となる「P」を組んでもそれが机上の空論となってしまう、結果としてPDCAサイクルがうまく回せない結果を生んでしまうのです。

【2:計画ブレイクダウンのポイント】成果を上げるトヨタ式PDCAに学ぶ

先述した重要度と緊急度を考慮して正しい課題計画が立案できたら、課題計画をブレイクダウンして正しい具体策に落とし込んでいく必要があります。課題計画をブレイクダウンして具体策を作るのがうまい企業としてトヨタが代表的なので、効果的な方法を紹介していきましょう。

ちなみにトヨタは2019年に最高益を達成しており、PDCAともOODAともいわれる「トヨタ式」が1つの原動力です。先に紹介した重要度と緊急度を推し量るためにもトヨタ式で取り入れられている3つの要素が役に立つので、紹介していきます。

1:トヨタ式5W1H

一般の5W1Hの”いつ””どこで””誰が”何を”ではありません。

Why(なぜ)を5回繰り返し、最後にHow(ではどうやって)を考えるトヨタ式5W1Hという手法が、重要度と緊急度を再考し、具体策を作っていくのに有効です。というのも、5回「なぜ、~なのか」と問いかけると、抽象的な課題や行動計画が具体化され、おのずと取り組むべきタスクも具体化されるからです。

要するに、トヨタ式5W1Sに取り組むと、本来着目すべき要因がより明確に見えてきます。PDCAのステップでいうと、まず「P」の段階で取り組むのが有効です。先に紹介したとおり、重要度と緊急度の検討に役立ってくれるでしょう。

また、トヨタ式5W1Hは計画実行後の「C」にも有効です。というのも「C」は注意しないと、うまくいったか、失敗したかの感想になりがちだからです。「C」は評価のステップといっても、本質的にやるべきは、評価にいたった理由の洗い出しや新たに判明した課題の見極めといえます。

仮に失敗したという評価なら、「なぜうまくいかなかったか?」の問いかけから具体化を始め、最後に「次はどうすべきか?」を問うことでスムーズに次の「A」に移れます。もちろん、「A」のステップで、より具体化すべきと感じたときにもトヨタ式5W1Sは有効です。

ぜひ、行動計画の緊急度と重要度の検討や具体策の立案に、トヨタ式5W1Sを役立ててください。

2:PDCAに加味する +F

2:PDCAに加味する +F

実はトヨタのPDCAには「+F」という続きがあり、「F」はFollow(フォロー)を意味し、Feedback(フィードバック)と解釈される場合もあります。書籍などで「+F」のメリットは、PDCAの精度が上がること、成果を永続的なものにしていけることと紹介されており、具体的な取り組み内容は以下のとおりです。

  • 各人がPDCAをする意味に関心を持ち続ける
  • 複数の人間でPDCAの議論をする
  • 成果が出たときほど先を意識する

端的にいうと、「+F」は通常のPDCAを誠実に回しつつ第三者と議論し、客観的なFollow(Feedback)を通して、本来の目的のためにPDCAを回し続けようというものです。

当たり前ですが、PDCAを回すこと自体は目的ではなく、誠実に取り組めるかどうかで成果には大きな差が出てきます。「+F」に取り組めば、自身の思いこみによる仮説倒れなどを防げ、より精度の高いPDCAにしていけるのです。

ぜひ、上司や顧客、コンサルタントなどの第三者といっしょに、PDCA+Fに取り組んでみてください。

3:見える化

トヨタではPDCAと関連して、見える化が重視されています。実際、トヨタでは問題解決版のPDCAのD(Display)として見える化を取り入れている程です。見える化のステップは複数に分かれますが、営業部のPDCAの場合、取り組むステップとメリットは以下の通りとなります。

  • 暗黙知:各人が知恵を共有し、属人化を避け、部全体の成績を上げる
  • 方針:重要度と緊急度を各人が理解しているとは限らない。マネージャーとしては、ベクトルをそろえる必要がある
  • 状態:5W1Hと合わせて、各人がやるべきことを考え、明確にし、行動できる状態にしていく。成長の可視化ともいえる

営業マンを部下に持っているなら、ぜひ上記3点の見える化に取り組んでみてください。

【3:情報管理のポイント】ITツールを用いた情報一元化 報告書/資料の削減

ここまで、PDCAのうまく回すポイントを紹介してきましたが、計画立案に必要な見える化などを負担なく効率的に進めていくのは、本来しんどいことです。

そこで頼りたいのがツール。ツールで情報一元化すれば、見える化はもちろん、その先にあるPDCAをスムーズに、そして営業成績の向上が見込めます。具体的なツールとして、情報一元化ができるSFAについても紹介していきましょう。

現場の問題から見える着目ポイント

現場では下記のような問題がいくつも発生しており、ツールで改善への注目ポイントとなります。

  • 計画を手帳や会社のスケジューラーなど、複数ツールで管理しているため、うまく情報共有できていない。
  • 活動報告がメールや手書きの報告書、Excelなどバラバラで一元管理されていない。
  • 報告のためだけに会社に戻るといった無駄が発生している。
  • 評価に必要な資料のフォーマットがバラバラ。会議のための資料をわざわざ作り直している。
Before

ツールや管理手法がバラバラでは、日々の業務は忙しくなるばかりです。記入や作成が目的となり本末転倒になってしまいます。そこで、情報は集約、管理は一元化し、報告書や資料作成の手間は最小限とする必要があるのです

一連の流れで統合された”仕組み”が必要である

これらの問題の解決には、現場に負担をかけることなくPDCAサイクルを回せる統合された仕組みが必要です。例えば、一度、情報を入力すればPDCAの各プロセスで必要な管理資料などが自動生成され、様々な情報に展開できる仕組みが必要です。

さしずめ“シングルインプット・マルチアウトプット”とでも呼べる概念です。

情報一元化で活躍するSFAというツール

例えば、案件の進捗一覧や行動予定に関する活動実績の確認など、蓄積された情報より属人化せず様々な視点で分析することも可能となっています。

営業活動が可視化されることで計画と実績の差をきちんと分析、評価でき、人脈情報なども考慮しながら、案件ごとに次の具体的なアクションを検討できるメリットがあります。

そしてツール内に効率的に業務時間を活用し、できる限り現場に負担をかけないような配慮がされていることが重要になってきます。 

After

その結果、工数は削減し行動数は向上しつつも、高速なPDCAサイクルが確立できるのです。

適切な課題整理/計画立案/管理で効果的PDCAを

PDCAサイクルをうまく回すためには、まず計画の段階で失敗しないよう「考え方をしっかり整理する」ことから取り組んでみてはいかがでしょう。

今日やるべきタスク、明日やればいいタスク、来週やればいいタスクが混在しているToDoリストでの行動予定を改め、マトリックスを利用した優先順位付けを取り入れるだけでも、業務の効率は格段に上がります。

そしていつどこで誰が何をどうやってやるか、自分の仮説は間違ってないかを検証して正しい計画としましょう。その習慣が身に付いたところで、“忙しさ”の原因になっているバラバラなツールや管理手法の問題を解決する新たな仕組みづくりの整備を進めれば、PDCAサイクルはスムーズに回り始めます。

最後に、弊社はCRM/SFAツールの1つ、eセールスマネージャーを提供しています。例えば、計画立案段階の自動でリストアップ機能、外出先でもスマートフォンでの営業活動機能などは営業マンにとってうれしいはず。現場の工数を削減し、情報一元化できる各種の機能を搭載しています。

きっと、解決の足がかりの一つとなると思います。

よろしければぜひ可能性の一つとしてご検討ください。

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