テレワーク(リモートワーク)でモチベーションや集中力を高める4つの方法とは?
新型コロナウイルスの感染拡大を機に、急速に広まった企業でのテレワーク(リモートワーク)。
テレワークには、オフィスで働いていた頃と比べ、従業員のワークライフバランスの実現や生産性の向上など様々なメリットが期待されましたが、現在多くの企業では、従業員の業務に対するモチベーションの低下が起こっています。
なぜこのような問題に直面してしまうのでしょうか?
本記事では、テレワークでモチベーションや集中力を高める方法をはじめ、なぜモチベーション低下という事態が起こるのかといった問題点にも着目して解説します。
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なぜテレワーク(リモートワーク)ではモチベーションが持続しないのか?
通勤時間やオフィスワークから解放され、在宅勤務などのテレワーク(リモートワーク)の業務スタイルに移行する企業が多いなか、新たな課題として挙げられるのが「業務に対するモチベーションや集中力が持続しない(または低下している)」という問題です。
社員一人ひとりが場所や時間に捉われず、柔軟に働ける新たな働き方であることが本来のテレワークの目的であるにも関わらず、それと逆行してモチベーションがあがらないことで、非効率な働き方になってしまっています。
なぜそのような事態に陥ってしまうのでしょうか。
オンとオフの切り替えが難しい
在宅勤務では、仕事をする時間が自由に決められいていることが多く、柔軟な働き方ができる一方、通勤やオフィスに行かなくてもよいことから、気持ちにスイッチを入れることが難しいと言われています。
そのため、時間管理や仕事モードへの切り替えができないとダラダラと仕事を続けてしまい、結果として、不規則な生活スタイルが定着したり、仕事とプライベートの境目が曖昧になるなどの弊害が生じてしまいます。
またこれまで一定の抑止力になっていた上司や同僚の目がなく、在宅勤務では自分なりの勤怠管理になってしまうことから、モチベーションや集中力が持続せず、オンとオフの切り替えができなくなってしまうことも要因の1つとして挙げられます。
慢性的なコミュニケーション不足
モチベーション低下の要因として、慢性的なコミュニケーション不足も挙げられます。
従来、仕事をするにあたっては、上司や同僚、取引先などとコミュニケーションを図ったり、リアルタイムに情報共有したり進捗状況を話し合うことでコミュニケーション不足を解消していました。
しかし、現在のような遠隔で業務を行えるテレワーク(リモートワーク)では、社員同士で顔を合わせて仕事をする機会も減り、自宅で誰とも話さずに淡々と作業を進行したり、必要最低限のコミュニケーションだけで仕事が成立してしまいます。
またテレワークによって自宅で作業する機会が増えれば、孤独感などから目標設定に対する姿勢やエンゲージメントの低下も懸念されます。
テレワークは仕事に専念できると言ったメリットを有する一方、慢性的なコミュニケーション不足に陥りがちなのです。
その他にもコミュニケーション不足によって引き起こる問題は存在します。
詳細について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
作業環境の悪さ
自宅での作業環境の悪さも、テレワークでモチベーションを維持できない要因の1つに挙げられます。
企業からテレワークが推奨されるからと言って、すべての人がテレワークに適した環境を自宅に用意できているわけではありません。
将来に対する漠然とした不安やネットワーク環境の悪さ、または自宅で作業することで家事や育児・介護を同時に行わなければならないなど、作業環境の悪さといっても、従業員でそれぞれ要因も異なってきます。思うように作業が捗らなかったり、作業以外のことに気を取られてしまう結果、仕事に対するモチベーションが維持できなくなってしまいます。
誰でもできる!テレワークでモチベーションを高める4つの方法
テレワークの長期化で仕事に対するモチベーションが維持できない人でも、行動を少し変えるだけでモチベーションを高めることが可能です。以下では、誰でもテレワークのモチベーションを高めることができる方法を4つに分けて紹介します。
1、コミュニケーションツールを積極的に活用する
コミュニケーション不足の解消を図るために、チャットツールやウェブ会議システムなどのコミュニケーションツールを積極的に活用しましょう。
業務に対するコミュニケーションの量や頻度は、人それぞれ異なります。
しかしテレワークによって、1日の間まったく上司や同僚とコミュニケーションをとらないと、孤独感を覚えたり、意思疎通が図れているかわからず不安を抱くなど、業務や仕事に支障をきたしてしまいがちです。
社として導入されているツールがあれば、積極的に使って上司・同僚とのコミュニケーションを取り、円滑に仕事を進めましょう。
2、ルーティンやノルマを決めて取り組む
業務を効率よく行うためにルーティンやノルマを決めて仕事に取り組むことで、テレワークのモチベーションを高めることができます。
その日の気分によって業務の進捗状況が左右されたり、仕事の達成度にムラがあってしまっては、仕事に対するモチベーションはなかなか維持することはできません。
そのため、あらかじめ毎日の業務ルーティンやノルマを早期に決めることで、モチベーションの高低に関わらず、業務に取り組むことが可能です。
またルーティンやノルマを淡々とこなすことで、業務に対する達成感も得られるため、モチベーションを高めることにもつながります。
3、仕事環境を整備する
テレワークのモチベーションを高めるためには、業務が捗りやすい仕事環境を整備することも重要です。
自宅で業務を行う場合、仕事に適したデスクや椅子、仕事用のPC、資料などを収納するスペースの確保など、様々なアイテムを用意する必要があります。
また従業員の家族構成によっては、仕事可能な部屋やスペースの確保、一人で集中することができる空間を設ける必要もあるかもしれません。
テレワークに最適なネットワーク環境やPC周辺機器について知りたい人は、以下の記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
4、定期的に休憩や運動する時間を設ける
テレワークのモチベーションを維持するために、定期的に休憩や運動する時間を設けるようにしましょう。
テレワークは、自分の裁量で業務時間や休憩時間を設けることができます。
しかし、1日中座っていたり、PCを打つ姿勢をとっていると、体に負荷がかかったり、慢性的にストレスが溜まってしまう恐れがあります。
またテレワークの人事・評価体系が成果物や労働時間の場合、上司や同僚からの目がないため「サボっているのではないか?」などの不安から結果的に長時間労働になりがちです。
モチベーションを維持するためには、定期的な休憩や運動時間を設定するなど工夫を施すようにするのもおすすめです。
テレワーク下での従業員のモチベーションを高めるマネジメント方法4選
テレワーク時のモチベーションを高めるためには、従業員の工夫だけでなく、組織やマネジメント層も一体となって努力する必要があります。以下では、テレワーク下で従業員のモチベーションを高めるマネジメント方法を3つ紹介します。
1、従業員のコミュニケーションを活性化させる工夫をする
リモートワークを行うにあたって、課題の1つに挙げられるのが従業員の「コミュニケーション不足」です。
そこで、従業員同士が従来通りにコミュニケーションを図れるようにマネジメント層が働きかけることが重要になります。
コミュニケーションの内容やレベルに応じて、さまざまなコミュニケーションツールを導入することで、テレワーク時でも従業員が円滑にコミュニケーションがとれる環境を整備しましょう。
またツールの導入以外にも、業務の就業時等にチャットや電話でミーティングの開催をすることをはじめ、オンラインイベントの開催、雑談タイムの実施、テレビ会議機能をつかってランチするなどが挙げられます。
※テレワークでは、コミュニケーションツールの他にも、問題解決や情報共有に最適なツールが多く存在します。詳細については以下の記事で詳しく触れていますので参考にしてみてください。
2、全体で業務の進捗状況を可視化できるシステムを取り入れる
多くの企業ではリモートワークの弊害として「社員のコンディションがわからない」、「パフォーマンスが下がりがち」などと合わせて、業務の進捗状況が把握できないといったテレワーク特有の課題が浮き彫りになっています。
個人だけでなく、チームや組織として、業務管理および進捗状況を把握できるシステムを導入することで、リアルタイムに情報を可視化することが可能です。
業務管理や進捗状況を可視化できるシステムを取り入れることで、業務の効率化や生産性の向上に寄与するだけでなく、従業員のストレス軽減やモチベーションを高めることができます。
3、1on1ミーティングの実施
リモートワークでは対面式のコミュニケーションが減少するため、従業員一人ひとりが不安や悩み、孤独感を抱えがちになってしまいます。
そこで、上司やマネージャーなどのマネジメント層と部下やメンバーが1対1で対話を行う「1on1ミーティング」が有効になります。
1on1ミーティングを定期的に行うことで、従業員のモチベーションを引き出すだけでなく、従業員の状態を把握できたり、困っていることをキャッチアップすることが可能です。
また一方的なコミュニケーションやアドバイスではなく、部下から話を引き出すことで、目標達成に対する進捗管理やプロセスの振り返りなど、人材育成に結びつけることも可能です。
1on1ミーティングに必要なポイントは次の通りです。
- 信頼関係の構築
- ミーティングのテーマを明確にする
- 部下の話をしっかり聞く
- PDCAの実施及び検証を行う
- 定期的に1on1を実施する
これらを押さえて実施してみましょう。
4、人事評価制度の再構築
人事評価制度をテレワーク体制に合わせて再構築することで、従業員のモチベーションを引き出すことも大切と言えるでしょう。
テレワークを適切に運用できていないと、従業員を日々の成果物や労働時間など単一的な評価軸で判断しなければなりません。
しかし、本来のテレワークの在り方を考慮すれば、従来の人事評価制度を見直し、目標管理制度(MBO)やジョブ型雇用の導入をはじめ、成果主義の強化、バリュー評価の採用など、多角的に評価していくことが求められます。
今後は、オフィス勤務を前提に運用している人事評価制度から、テレワークの働き方に応じた評価項目で評価することが大切です。
テレワークでモチベーションを維持するためには工夫が不可欠!
テレワーク(リモートワーク)時のモチベーションを維持、または高めるためには、従業員だけでなく、組織単位で工夫や施策をすることが不可欠です。
新型コロナウイルスの感染拡大の長期化に伴い、今後ますますテレワークの重要性やモチベーションを持続することが大切になってきます。
テレワークでもオフィス勤務同様、仕事をする目的や目標を見失うことなく、モチベーションを維持したまま業務に取り組むように意識しましょう。