楽に書ける日報で目標を達成!面倒な日報をチームの最強ツールに変える方法とは?
日報は営業担当者など外出が多い社員に求められることが多く、主に毎日の仕事内容を上司に提出するものです。
また、業種や職種を問わず、業務量や労働時間の調整の目的でも利用することがあります。
しかし終日、仕事をした社員にとって、最後に日報を書くのは面倒で嫌なもの。
そこで、そもそも日報を作成する目的や簡単にわかりやすく作成するコツ、そして日報の効果的な活かし方などについて記事にまとめました。
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日報を書く目的は?メリットとデメリットとは?
そもそも日報の意味や存在意義とは何でしょう。
そこを理解できなければ、日報作成作業はいつまでもおっくうな作業であり続けてしまいます。
日報を作成する部下の観点と会社や上司の観点とに分けて、日報の意味や存在意義を考えてみましょう。
部下側から見た日報の意義
上司とのコミュニケーション手段
まず部下側から見た場合、日報には上司とのコミュニケーションツールという意味があります。
日報を使って報告することで、上司から適切なフィードバックを得られることも期待できます。
有益なフィードバックを適宜受けられれば、自身の成長につながるでしょう。
部署内での情報共有
次に、情報共有。
自分の仕事内容を知らせることによって、部署内で日報の情報が有効活用されることにつながります。
日報の重要なポイントをまとめてイントラで情報共有すれば、いちいち会議を開いて報告の時間をとるよりも、情報共有の在り方としては効率的です。
上司(会社)側から見た日報の意義
会社や上司の視点では、日報というシステムによって情報共有化を進められれば、課題解決などに活かすことができます。
経営目標を達成できる強いチーム作りに役立つという点で、大きな存在意義があるといえます。
一定の記載事項をひな型化することで、問題をより観察・分析しやすくし、課題の解決に使う例も多いようです。
活用すれば多くのメリットが
昔からある方法ではありますが、日報は管理の方法としても、コミュニケーションツールとしてもかなり優れた方法と言えます。
とくに、残業規制の強まっている近年では、簡単な日報での管理、業務量調整によって残業時間超過の法令違反のリスクを回避できた事例も実は多いのです。
部下には、自分の成長を助けるツールとして。
また管理者からすると、部の業務改善・効率化や目標達成度の共有・見える化など、さまざまに活かすことができる。
このように、日報には部下と上司の各々にとって大きなメリットがあるのです。
こんなデメリットも
日報には大きな課題、デメリットもあります。
それは、仕事を終えた後にわざわざ書かなければならないため、社員の負荷になってしまう、という点です。
負荷となる要因としては「何を書いていいのかわからず、時間がかかる」という点などが挙げられますが、こうした煩わしさから作成のモチベーションは下がりがちです。
また、管理者にとっても「毎日、目を通すのが面倒」「日報を整理するなんて無理だ」と感じられがちです。
双方が日報を億劫に感じてしまえば、結果、制度として定着せず、活用もできないということになります。
こうした課題を解決するには、どうしたらよいのでしょうか。
まだ面倒な日報を使っているの? カンタン、楽々、みんなの役に立つ日報を目指そう
日報に関する数々のムダを無くし、作成にかかる手間をできるだけ少なくすることが、「面倒だ」という意識を取り除く方法の1つです。
手間のかからない日報づくりには、管理者側の仕掛け・仕組み作りが必要です。
記入方式を簡略化する
面倒さを感じさせないためには、記入が簡単であることが肝要です。
この点では、ひな型化・システムを使って簡潔に書けるようにする、という方法が理にかなっています。
システムを通じて記載できる、定型的なことはラジオボタンや選択式になっている、といった形式の日報であれば、記入の面倒さを軽減することができるでしょう。
書く目的を明確にする
先述したように、作成に時間がかかりすぎる原因には「何を書いていいのかわからない」日報になってしまっている、という場合があります。
これは、何を目的に日報を書くのかを理解させていない管理者の問題でもあります。
こういう課題が解決できるからこのひな形をつかっている、といったように目的・理由が明確になっていないと、書く側に迷いが生まれて時間もかかってしまいます。
“役に立つ日報“ならモチベーションアップ
日報は役に立つ、とメンバーに思ってもらえれば、日報に対する意識が変わります。
日報をうまく使えば、仕事の方法の改善提案をすることもできますし、こうすると作業を楽に進められる、といった知見をまとめて情報共有することもできます。
このように、日報は業務改善に役に立つんだ、という意識を持ってもらいましょう。
日報を書かされる意義を感じなければ、目的意識は下がりがちです。しかし、自分の書いたことが役に立つと確信が持てて、「伝える手段」としての重要性を感じられるようになれば、書くことも苦痛ではなくなるでしょう。
ダッシュボード・イントラで共有する、あるいはFAQを作っておくなど、情報共有の仕組みをつくることにより、日報のお役立ち度を上げてみましょう。
いつでもどこでも日報が書けるようにする
日報作成のタイミングを、疲れ切った1日の最後と決めつけることは非合理的です。
提出期限を翌朝にしてみたり、モバイルアプリから気が付いたときに入力できるようにする、といった工夫も有効でしょう。
無理に早く出させるよりも、いつでもどこでも書けるようにした方が、時間の有効活用にもつながります。
今はさまざまな日報ツール、日報に使いやすいデジタルツールに恵まれています。
わざわざ帰社して書かなければいけない日報などは、本当に日報の価値を認めているのか、もはや疑問ですらあります。
日報に書くべきこと・書いてはいけないこととは?
日報には書くべきことと、書いてはいけないことがあります。
基本的なことではありますが、管理者として日報の仕組み作りを行う際には特に注意すべき点でもありますので、基本を再確認しておきましょう。
日報に書くべきこと=課題解決に役に立つこと
書くべきことの筆頭は、「課題解決に役に立つこと」です。
残業が多いなら、労働時間を書かせることは必須になるでしょう。
その上で、どんな仕事にどれくらいの時間をかけているのかを書かせることは、課題の分析に役に立ちます。
実態の把握と改善結果の共有を意識する
実態を把握することと、改善結果を書かせることの使い分けも重要です。
労働時間と業務量の実態を書かせることがある程度定着したら、どうやって減らしたかを書かせます。
KPIを決めて、今日の行動がどのように KPI達成につながったか簡潔に書いてもらうと、管理者は業務の過程も正しく評価できますし、本人の評価の納得感あるいは反省も日々生じて、クイックにPDCAが回せるようにもなります。
あるいは、その日に効率化できた業務、どうやって何分短縮できたか、といった成果も書いてもらいましょう。
架電の工夫、メールの工夫、伝え方の工夫といった「今日の工夫」などのテーマを決めて、チーム業績の達成を目指すこともできますし、「チームに当事者意識を持って業務改革にあたってもらう」との目標を達成することも可能です。
管理者からのフィードバックも大切
日報に書くべきことは管理者にもあります。
それは、フィードバックです。
日々、コメントを入れていくことにより、「自分の仕事は見ていてもらえている」という確信が持てて、やる気に繋がります。
ただし、コメントは簡潔にわかりやすく、を意識しましょう。
こちらも、入力のコメントの仕方をデジタルツールで定型化し、コメントを簡潔に添えるなどしておくと、スムーズにフィードバックを行うことができます。
ただし、フィードバックにはメンバーの成長を助ける意味があるので、「ここは」と思うところはじっくりフィードバックを記載し、必要であれば1 on 1ミーティングなどでフォローアップをする、といったメリハリ付けは重要です。
書いてはいけないこと
あまりにも長い文章
次に、日報に書いてはいけないことですが、ルールとして「あまりに長い文章を書いてはいけない」などと決めてしまうと良いでしょう。
例えば「2行以内」「50字以内」といった制限は、具体的でより守りやすいルールです。
作成時間を10分以内などと決めてしまうこともまた、この目的ではよいルールと言えるでしょう。
10分でしたら、メンバーは簡潔に書こうとするでしょう。
日報の作成時間を減らせますし、課題に関係のないことも書かなくてよくなります。
管理者からの叱責
また、管理者からのコメントとして必要なのはフィードバックなのであって、叱るようなことを書くと、日報へのモチベーションはなくなってしまうでしょう。
管理者として「もう少しこうしてほしい」と思うのは無理ないことですが、叱責はチームで課題を解決する目標に対して有害になることを覚えておきましょう。
日報の構成の例
今まで説明したことを踏まえて、日報の実例をご紹介すると次の通りです。
例)
1日の流れ | 9:00 出社 チーム朝礼・事務処理 10:00 出発 10:30 アポ先I社訪問(課長同行)、見積り提示 11:50 帰社 1:00~25 営業1部PJ会議「請求書新フォーマットについて 要件定義最終確認」説明:経理・情シス部(◯◯さん) 2:30 出発 3:00 アポ先T社訪問、カスタマイズ仕様ヒアリング 5:00 帰社5:15~ 40 Bチームバディ会議 |
今日の目標 | 会議時間を少なくする。5分で終われれば終わること。 関連資料は必ず、事前に共有フォルダに。 |
今日の成果 | 2本(1本あたり30分ほど)の会議があったが、5分早く終われた。 |
所感 | 会議時間の前にメールで早め終了の協力を求めたところ、協力が得られた。 |
明日の目標 | 新規訪問先あり。 入力作業短縮の工夫を実践する |
いかがでしょうか?
これならば、さほど苦にはならないのではないでしょうか。
さらに例えば、1日の流れの時間の部分がプルダウン式になっている、目標の部分は日々、数字の入力だけで完了する、といった工夫があれば、日報があまり面倒とは思わなくなるのではないでしょうか。
SFAを使えば日報も効率的に
こうして効率的に日報を活用することを考えた場合、日報管理ツールを使うことがおすすめです。
単体のアプリケーションを使うよりも効果が出やすいのは、SFAを活用し、日報業務を極力、自動化することです。
SFAツールで自動化日報の仕組み作り
SFAを利用すると、日報を作成する側・管理する側双方が「面倒」と思いがちな難所がクリアできます。
ラジオボタンや、プルダウンメニューを使った入力の自動化が有効なことは先述したとおりですが、SFAではこれが可能です。
これで毎日、日報を使う人の負荷が軽くなります。
またSFAによる自動化が重要な意味を持つのは、管理者が日報のデータを整理・活用しやすくなる点。
ダッシュボード機能を使ってグラフで表示、さらに集計からコンテンツを作成し、イントラで発表するなど、多くのことができるようになります。
管理者の発信も容易になるため、SFAを導入し日報を活用することで、日報の効用を誰もが実感できるようになるのです。
SFAツールの日報関連機能&データ連携で活用自在
日報を管理できるSFAに標準的に備わっている機能は、次のようなものです。
- 日報入力画面
- 日報カスタマイズ・日報テンプレート
- 日報エクスポート・集計
- フィードバック入力機能
- 日報データのダッシュボードでの表示
これらを活用するためには、次のような機能を備えたSFAを利用できると、さらに連携の幅が広がり、自動化の効果も目に見えやすいでしょう。
日報から具体的なアクションに繋がりやすくなります。
- 社内SNS・チャットツールなどのコミュニケーション機能
- 顧客データベース連携機能
- 電自動化機能
日報で入力したデータを活用、実際のアクションにつなげて効果測定すると、SFAツール1つでPDCAサイクルを回し、次の結果につながる業務改善が可能になるのです。
デメリットを取り除けば、日報は最強ツールに!
作成作業が煩雑、作成のために帰社しなければならない、といった“日報が嫌いになる原因“はシステムで解消できます。
特に、SFAツールを使うことにより日報はその仕組みごと変えることができます。
多機能統合型のSFAの導入によって、日報が課題解決のためのツールと考えられることができるようになると、日報は社員にとって「嫌なもの」から「強い味方」に変わるでしょう。
また、日報の意味を正しく理解して積極的に活用すれば、部署内で良いアイデアが素早く共有されたり、蓄積したデータを改善や戦略に活かせるなどの効果が生まれてきます。
日報の意義を再認識し、作成しやすい環境を整えた上で有効活用を検討してみることをおすすめします。