お問い合わせフォームとは?メリットや事業に活かすポイントを解説
お問い合わせフォームは「顧客満足度を上げたい」「顧客の苦情にスピーディーに対応したい」といった要望に対応するうえで、欠かせないツールです。問い合わせを受けた内容は社内に蓄積されるため、製品やサービスの改善に役立つことも知っておきたいポイントの一つです。
この記事では、お問い合わせフォームの活用で得られるメリットや、事業に活かすうえで押さえるべきポイントについて解説します。
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問い合わせフォームとは何か?
問い合わせフォームとは、製品やサービスに関する問い合わせを受け付けるフォームのことです。質問や苦情、要望など、多種多様な内容が寄せられます。汎用性があるため、幅広い業界や業種で使われています。
問い合わせフォームを使う方は、自社の顧客・利用者だけとは限らず、利用を検討している人からの問い合わせなど、さまざまなケースが想定されます。一方で、会員専用サイトや従業員専用サイトに設置することで、対象者を絞ることも可能です。
問い合わせフォームを活用する4つのメリット
問い合わせフォームには、さまざまなメリットがあります。主な4つのメリットについて、詳しく確認していきましょう。
オペレーターが不在の時間帯でも問い合わせの受付が可能
問い合わせフォームを使えば、24時間365日いつでも問い合わせの受け付けが可能です。電話やチャットのように、オペレーターが常駐している時間帯しか対応できないデメリットはありません。
とくに日々、忙しく働いているビジネスパーソン、小さいお子様をお持ちの方などは、夜遅い時間帯しか問い合わせできない場合も多いでしょう。このような方でも問い合わせしやすくなることは、メリットの一つです。
また、オペレーターの手を煩わせることなく、どんどん問い合わせが入ってくるメリットも見逃せません。多くの顧客が問い合わせフォームを利用すれば、オペレーターの負荷も軽減できるでしょう。
文字で受け取れるため認識の相違が起こりにくい
問い合わせフォームで入力・送信した内容は、文字情報として記録に残ることも大きなメリットに挙げられます。電話でありがちな「聞き間違い」は起こらないため、顧客と認識の相違が起こりにくいと考えられます。
また、問い合わせフォームで送信された内容は、いつでも確認できます。不明な点は問い合わせフォームの内容を再確認することで、状況を正しく把握できるメリットも見逃せません。
見込み客(リード)を獲得しやすい
ここまで紹介したメリットはカスタマーサポート業務が主体でしたが、問い合わせフォームは見込み客(リード)の獲得にも役立ちます。
読者は曜日や時間を問わず、思い立ったときにすぐ記入して送信できるため、申し込みへのハードルが下がります。自社の製品やサービスに関心を持つユーザーが気軽にコンタクトを取れるため、見込み客の増加が期待できます。売上や利益の増加にも寄与するでしょう。
リードの獲得については、以下の記事もご参照ください。
参考:リード獲得とは?見込み顧客獲得のための方法15選や成功事例を紹介
問い合わせ内容の分析がしやすく、マーケティングにも活かせる
問い合わせ内容を自社で分析しやすいことも、メリットの一つです。顧客が問い合わせフォームに入力し送信した内容は、そのままデジタルデータとして活用できます。
数多くの問い合わせ内容を分析することで、社内のメンバーだけでは気づかなかった使い方や問題点、自社の強みなどが見つかることでしょう。製品やサービスの改善に活かせるほか、顧客の属性や特徴に配慮したマーケティングも行えます。
弊社ではMAツール「esm marketing」も提供していますので、あわせてご確認ください。
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問い合わせフォームの作り方
問い合わせフォームの作成は、以下のステップで進めるとよいでしょう。
- 問い合わせフォームの目的や用途を明確にする
- 収集する項目、収集しない項目を明確にする
- 選択式の場合は選択肢を決める
- 回答者に自由に入力させる場合は、最大文字数や入力可能な文字の種類を項目ごとに決める
- 問い合わせフォームを作成し、意図通り動作するかチェックする
- 問い合わせフォームを公開する
問い合わせフォームを作成する方法は、さまざまです。ここからは、作成方法やフォームに含まれる項目について確認していきましょう。
問い合わせフォームはさまざまな方法で作成できる
問い合わせフォームは既存のサービスを活用して、作成することが可能です。代表的なサービスを、以下に挙げました。
- フォーム作成を目的としたサービス(Googleフォームなど)
- WordPressのプラグイン(contact Form7など)
- CRMなど、他の業務アプリで搭載されているフォーム作成サービス
サービスによっては、有料の場合があることに注意してください。
また、XMLやHTML、CSS、JavaScriptの知識がある方は、コーディングを行う要領で問い合わせフォームを作成することも可能です。
参考:【徹底解説】Googleフォームの作り方と基本的な使い方|集計や管理業務をスマートに
参考:Webフォーム作成はツールが便利!おすすめのツール5つと選定ポイントを紹介
問い合わせフォームによく含まれる項目
問い合わせフォームには、以下の項目がよく含まれます。
- 社名
- 氏名
- 所属部署名
- メールアドレス
- 電話番号
- 問い合わせ区分
- 問い合わせ内容
もっとも、入力項目は目的によってケースバイケースです。以下ではオンラインセミナーの受講と、製品やサービスの問い合わせについて、どのような項目が含まれるか比較しました。
用途 | オンラインセミナーの受講 | 製品やサービスの問い合わせ |
入力項目 | ・社名 ・氏名、所属部署名 ・メールアドレス | ・社名 ・氏名、所属部署名 ・連絡先(メールアドレスや電話番号) ・問い合わせ区分 ・問い合わせ内容(自由記述) |
顧客が入力する負担をできるだけ軽減しつつ、自社の必要とする項目を収集できることがベストです。問い合わせフォームには、必要かつ十分な入力項目を用意しましょう。
問い合わせフォーム作成における5つの注意点
問い合わせフォームは顧客が使うものですから、便利で安心なものを提供しなければなりません。作成する際に注意しておきたい5つのポイントを確認していきましょう。
顧客の負担を軽減し、使いやすさを意識する
顧客の使いやすさは、問い合わせフォームの重要なポイントです。入力途中での離脱を避け、最後までしっかり入力してもらえるでしょう。以下の項目に留意して作成してください。
- 見やすく、入力しやすいレイアウトにする
- 入力が必須の項目と任意の項目を明示する
- 取得しなくてもよい項目は省き、できるだけ入力項目を減らす
EFO(入力フォーム最適化)は、問い合わせフォームを作るうえで有効です。以下のポイントを押さえて作成するとよいでしょう。
- 入力すべき項目自体を減らす
- 表示される項目をパーソナライズする
- 質問の趣旨や入力すべき内容をわかりやすく提示する(入力例を表示するなど)
- 視線の流れに合わせて質問項目を並べる
- 自動入力を活用する(郵便番号を入力すると住所が途中まで表示されるなど)
- 入力完了までの項目数を表示する
EFOの実施により離脱率が低下し、CVRの改善が期待できます。顧客満足度の向上も期待できるでしょう。電話による問い合わせ件数が減少すれば、コールセンターの負荷も下がります。
顧客に安心感を与えられるフォームを作る
顧客に選ばれる問い合わせフォームには、安心感が備わっています。どのような内容を入力すればよいか、次に何をすべきかわかりやすく表示されていると、使いやすいでしょう。以下の項目に留意して、顧客に安心感を与えられるフォームを作成してください。
- エラー表示は内容を明確にする
- 誤った内容で送信しないよう、確認ページを設ける
- 送信完了ページを設ける
個人情報保護法に沿った体制をつくる
顧客から個人情報を収集する企業や団体は、規模にかかわらず個人情報保護法の規制を受けます。情報を収集する際には利用目的やデータの共有範囲を明示したうえで、事前に顧客の同意を得なければなりません。
社内の体制づくりも重要です。情報を適切に管理する組織作りやセキュリティの強化に加えて、登録された情報に関する問い合わせ窓口も設けましょう。また、「個人情報保護方針」などのページも、自社の公式サイトに設置することが重要です。
なお、個人情報保護法の対象となる企業は、「プライバシーマーク」の有無とは関係ありません。プライバシーマークは個人情報を適切に扱っていると認められた企業に対して、使用が許可されるマークです。企業に対する信頼度が増すマークといえるでしょう。
一方で、プライバシーマークが無い企業でも、個人情報保護法の義務を果たさなければならないことに変わりはありません。
セキュリティ対策を十分に施す
入力フォームは、ときに悪意ある攻撃者の標的となります。ボットを使ったスパムは、代表的な攻撃の例です。不正な入力や送信はサーバーに負荷を与えるだけでなく、データの信頼性も損なうため、防止策が必要です。
Googleの提供している「reCAPTCHA」は、代表的な対策のひとつです。また、システム全体に対するセキュリティの確保も、ぜひ行っておきたい項目です。
参考:【徹底解説】Googleフォームの作り方と基本的な使い方|集計や管理業務をスマートに
スマートフォンを意識したページづくり
近年では、スマートフォンを使ってWebサイトにアクセスするケースも増えてきました。スマートフォンは手元からサッと取り出せ、目的のページにすばやくアクセスできることが強みです。
問い合わせフォームを作る際には、スマートフォンでも見やすいよう意識してページ作りを行うことが重要です。顧客は思い立ったときに、すき間時間でも問い合わせが可能となり、満足度の向上につながるでしょう。
収集したデータを分析して事業運営の改善につなげよう
問い合わせフォームで得たデータを集めたままにしておくことは、もったいないものです。集めたデータを分析してよりよい事業運営につなげましょう。かゆいところに手の届く製品づくりやサポートの充実などは、データを適切に分析した成果です。うまくいけば自社の信頼アップや、事業の拡大につなげられるでしょう。
スムーズな分析には、分析しやすい形でデータを集めることが重要です。CRMやSFAを使っている場合は、付属する問い合わせフォームを使うことも一つの方法です。
問い合わせフォームの活用で顧客満足度の向上と貴社の発展を
問い合わせフォームの活用により、以下のメリットが得られます。
- 聞き間違いや思い違いを防ぎ、いつでも問い合わせ内容を確認できる
- オペレーターの負荷を軽減できる
- 新たな顧客を獲得できる
- 入力したデータを分析し、よりよい事業運営に活かせる
問い合わせフォームは、単なるQ&Aツールではありません。顧客獲得の手段としても活用できます。うまく活用することで自社の評判アップや増客を実現し、収益につなげることができるでしょう。
問い合わせフォームで得た内容は、顧客の貴重な声です。上手に活用して、自社の事業発展につなげましょう。