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eセールスマネージャー 営業ラボ・ブログ 【営業組織向け】PDCAサイクルを回す秘訣とは?具体例や成功のコツを解説
PDCAを回す秘訣は仕組みと会議体にあり!~脱:報告会議からCAP会議へ~
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【営業組織向け】PDCAサイクルを回す秘訣とは?具体例や成功のコツを解説

継続的な業務の改善に用いられるフレームワーク「PDCAサイクル」。営業現場の業務効率化・生産性向上においても、PDCAが大いに役立つことをご存知でしょうか。

本記事では、営業におけるPDCAサイクルについて、重要性や具体例、よくある失敗から学ぶ成功の秘訣などを紹介しています。「なかなかPDCAが組織で定着しない」「メンバー個々人の能力を向上させたい」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

営業におけるPDCAサイクルとは?

PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」のプロセスを業務において循環させ、継続的に業務の改善を行う手法のことを指します。業種・職種を問わず、幅広い企業で活用されている王道のフレームワークです。

参考:PDCAとは?意味やサイクルを回すポイント、業務改善の具体例を解説

以下では、営業組織においてPDCAがなぜ必要とされているのかを、具体例とともに確認していきましょう。

営業でPDCAサイクルを回すべき理由

営業組織にPDCAが必要な理由は、営業活動で成果を出すうえで「検証と改善」が不可欠だからです。

たとえば、新規顧客の開拓がうまくいかなかったとき「なにが原因で失敗したのか」「どこを改善すれば成果が出るのか」を把握しなければ、次の営業の成功確率を高めることができません。うまくいった場合も同様に、「成功した理由」をしっかり突き詰められなければ、単なる偶然で終わってしまうでしょう。

営業活動において「再現性の高い成功パターン」を導き出すことが、組織全体の業績アップにつながります。ゆえに、営業メンバー個々人がPDCAサイクルを活用することはもちろん、組織としてのPDCAサイクルを回すマネージャーの存在も非常に重要です。

営業におけるPDCAの具体例

営業組織において、PDCAはどのように活用すべきなのでしょうか。工程ごとの具体例と、設定ポイントを以下にまとめました。

具体例 ポイント
Plan(計画) 売上高
利益
訪問件数
TELアポ件数
商談件数
成約率
具体的な数値目標を設定する
Do(実行) 成約率●%:3週目までに◯件の商談
商談件数◯件:2週目までに△件の訪問
訪問件数△件:1週目までに□件のTELアポ
Planを達成するために「いつまでに」「何を」実行するのかを明確にする
Check(評価) TELアポ□件未達:架電するタイミングが良くない
商談◯件達成:見込み以上の訪問数を稼げた
成功・失敗それぞれの要因を特定する
Action(改善) 架電は午後一番のタイミングで行う
商談のロールプレイングを実施する
「訪問数を稼ぐコツ」をナレッジとして共有する
Checkに対する改善策を検討し、次回のPlanに反映させる

Actionまでの流れから学んだことを次回のPlanに反映させることで、継続的に営業活動を効率化できます。

営業におけるPDCAの失敗要因と改善策

「PDCAの重要性は分かっているけど、実際なかなかうまくいかない」という方も少なくないのではないでしょうか。以下では、営業現場でよくあるPDCAの失敗例から、改善のポイントを学んでいきましょう。

1. 「Do」が「Plan」にもとづいていない

よくある失敗として、Plan(計画)から逆算せずにDo(実行)を決めているケースが挙げられます。

以下は、良くない実行計画の設定例です。

実行計画が誤っているケース
個人の月間売上高目標:◯円(Plan)

売上達成のために「1日あたり2件の訪問」を目標とする(Do)

訪問件数(Do)はクリアしたが、売上目標(Plan)は達成できなかった

上記の例で売上目標を達成できなかった最大の原因は、Do(実行)の根拠があいまいなことです。

営業では、売上を確定するまでに「初回訪問」→「商談」→「受注」などのプロセスがあります。ゴールにたどり着くためには、それぞれのプロセスにおける行動を分解していく必要があるのです。

これをふまえると、良い計画設定の例は以下のようになります。

適切な実行計画を立案したケース
個人の月間売上高目標:◯円(Plan)

売上達成のためには「月間4件の受注」が必要

4件の受注には「月間15件の商談」が必要

15件の商談には「月間50件の訪問」が必要

月間50件の訪問をするために「2日で5件の訪問」を目標とする(Do)

このように、最終目標(Plan)から逆算して実行計画を立てれば、「定めた行動計画は実行できたのに最終目標を達成できなかった」という事態を回避できます。

2. 営業メンバーの行動の「質」をマネジメントできていない

営業メンバー個々人が適切にPDCAサイクルを回しているように見えても、その「質」をマネジメントできていなければ組織全体の目標は達成できません。

たとえば、営業メンバーが「2日で5件の訪問」を目標として行動しているケースを考えてみます。

メンバーが行動計画を問題なく実行できているかどうかは、スケジュール管理で比較的かんたんに把握できるでしょう。しかし、「そもそも訪問先は適切なのか?」「会うべき人に会えたのか?」という部分まで十分に管理できていなければ、組織のめざすゴールに到達することはできません。

営業メンバーの努力を組織の成果に直結させるためには、一人ひとりが実行している行動の「質」を見きわめるマネージャーの存在、および個々の行動を「見える化」する仕組みの構築が必要不可欠になります。

3. 「Check」が単なる報告で終わってしまう

PDCA

営業活動後、各メンバーからメールやExcel資料で情報共有をさせている組織は多いでしょう。

しかし、メールでの報告はナレッジとして蓄積しないため、今後のアクション(改善)につなげることが難しくなります。Excel資料に関しても、資料からは行動の「結果」しか見えないため、マネージャーは具体的な改善策を指示しづらいのが現状です。

Check(評価)が単なる報告で終わってしまうと有益なAction(改善)を導き出せず、次なるPlan(計画)につながりません。それにもかかわらず、営業メンバーはこれらの資料作成・報告に決して少なくない時間をかけています。

このように、無駄の多い報告体制がPDCAをうまく回せない原因を作り出している可能性があります。生産性のあるCheck(評価)を行ううえでは、営業メンバーに報告資料作成の負荷をかけずとも、全体像を把握できるシステムを導入することが効果的です。

営業組織のPDCAサイクルをうまく回すポイント

営業のPDCAを回すうえでは、メンバー個々人の意識に加え、マネジメントの質も重要です。以下では、組織全体のPDCAサイクルをうまく回すためのポイントを、マネージャー視点で解説します。

目標は「背景」とセットで共有する

マネージャーは、組織の目標を営業メンバーへ割り振る際に「その目標が設定された背景」もセットで共有しましょう。たとえば、数値目標を部下へ下ろす際は、以下のような内容をセットにするのが効果的です。

  • なぜ今月、営業部門でこの目標を達成する必要があるのか
  • 組織目標の達成が、企業へどのようなプラスの影響を与えるのか
  • 営業メンバーが個人目標の達成を通じて得られるものは何か

「そこまでメンバーに伝える必要があるのか?」と思われがちな内容ですが、一人ひとりの行動を動機づけるためには、視座の高い目標共有が大切です。Planを達成する理由が明確でなければ、Doにおける行動計画を具体化して考えられません。

そのためマネージャーは、メンバー個々人のPlan達成意欲を醸成することが必要なのです。それが結果として、組織全体のPDCAサイクルの活性化、および業績の向上につながります。

CRM/SFAツールを導入する

CRM(顧客関係管理)、およびSFA(営業支援システム)は、営業組織のPDCAを管理するうえで欠かせないツールです。CRM/SFAには、以下のような営業活動を効率化させる機能が豊富に搭載されています。

  • 顧客情報管理
  • 案件・商談進捗管理
  • スケジュール管理
  • 日報管理
  • 予実管理

CRM/SFAには営業メンバー個々人の行動状況がデータとして蓄積されるため、マネージャーは部門全体の動きを瞬時に把握できます。営業メンバーは、メールやExcel資料を都度作成して状況を報告しなくとも、CRM/SFAに商談や顧客の情報を入力するだけで情報共有が実現します。

このように、CRM/SFAではマネージャーによるPDCA進捗管理の効率化と、営業メンバーの負担軽減を同時に実現できます。結果として、営業活動全体の成果向上につながるのです。

CRM/SFAの詳細は、以下の記事を参考にしてください。

参考:SFAとは? CRM・MAとの違いや導入時のポイントを解説

参考:CRMとは?機能・メリットや選び方、活用のコツをわかりやすく解説

営業におけるPDCA成功の秘訣は「見える化」

営業組織において上手にPDCAを回すポイントは、営業活動全体を可視化し、適切に評価できる仕組みを構築することです。

加えて、メンバー個々人のPlan(計画)達成意欲を醸成することで、より組織としての推進力が高まるでしょう。PDCA運用を効率化するCRM/SFAの活用を検討しつつ、ぜひ本記事で紹介した内容をふまえて組織の生産性向上に取り組んでいただけますと幸いです。

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