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アンケートの作り方をステップごとに徹底解説!実施のコツやタイミングも紹介
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アンケートの作り方をステップごとに徹底解説!実施のコツやタイミングも紹介

アンケートは、企業にとって顧客や消費者の意見を把握するための重要な手段ですが、効果的なアンケートを作成するためには基本的な手順やコツを理解しておくことが必要です。

本記事ではアンケートの作成方法をステップごとに徹底解説し、実施のコツやタイミングについてもあわせて紹介します。

アンケートとは? 種類や形式も解説

まずはじめに、アンケートの意味や種類、形式について詳しく解説します。

アンケートとは

アンケートとは、特定のテーマに関する意見や情報を収集するための手段です。顧客とコミュニケーションを行う重要なツールとして、企業や研究機関などで広く利用されています。

アンケートを通じて得られたデータは、商品やサービスの改善、営業・マーケティング戦略の立案などに活用されます。

アンケートの種類

アンケートには大きく分けて「定量調査」と「定性調査」の2種類があります。

種類 内容
定量調査 多数の調査対象者から回答を集計し、数値として分析する調査。
Webアンケートや郵送アンケート、電話調査などが該当する。
定性調査 意見や感想など、数値では表せない個人的な評価を集める調査。
インタビューや行動観察などが該当する。

企業が営業やマーケティング活動で行うアンケートは「定量調査」が一般的です。多くの数値データを集めて顧客の行動や購買意欲を具体的に把握するのに役立ちます。

一方で、「定性調査」も顧客の本質的な潜在ニーズを引き出すうえで行われることがあります。既存の顧客に対する直接インタビューを行うなど、少ない母数でも質の高いデータを集める場合の手段として有効です。

さまざまなアンケート形式

アンケートの実施形式には、以下のようなものがあります。

アンケート形式 内容
Webアンケート インターネットを利用して実施するアンケート。
広範囲にわたる調査が可能で、迅速にデータを収集できる。
郵送アンケート 紙の質問票を郵送し、回答を返送してもらう形式。
回答者が自分のペースで回答できるため、詳細な情報を得るのに適している。
電話アンケート 電話を通じて直接質問を行う形式。
リアルタイムでの回答が得られるため、迅速なフィードバックが可能。
インタビュー 対面やオンラインで直接話を聞く形式。
深い洞察を得ることができ、定性調査に適している。

アンケートの作り方3ステップ

次に、アンケートを効果的に作成するための3つのステップをそれぞれ順に解説します。

1. アンケートの目的・ターゲットを決める

アンケートを作成する際には、まず最初にアンケートの目的を明確にすることが不可欠です。

具体的には、何を知りたいのか、どのようなデータを収集したいのかなどを企業の営業・マーケティング活動にあわせて明確に設定しましょう。

参考:顧客とは?営業・マーケティングにおける定義や分類方法を解説!

2. 質問の内容を決める

次に、アンケートで尋ねる質問の内容を決定します。

質問は目的に沿ったものである必要があります。得たい情報や、分析結果が得られる質問を逆算して設定することが大切です。

また、質問が多すぎると回答者の負担が増えるため、必要最低限の質問に絞ることが大切です。

3. 質問文、選択肢を作成

最後に、具体的な質問文と選択肢を作成します。

質問文はシンプルで回答者が理解しやすいように工夫し、質問文はできるだけ簡潔で明確にすることで一貫した形式を保つように心がけましょう。

アンケートの作成で気を付けるべきポイント

アンケートの作り方をステップごとに徹底解説!実施のコツやタイミングも紹介_アンケートの作成で気を付けるべきポイント

実際にアンケートを実施する際、適切なデータ収集と有益な分析結果を得るためには、注意深いアプローチが求められます。具体的には、以下のポイントに留意することが重要です。

目的にあわせた適切なターゲットを絞り込む

アンケートを実施する際には、まず適切なターゲットを絞り込むことが重要です。

ターゲットが明確でないと、得られるデータが分散します。そのため、たとえデータの数を重視する定量調査であったとしても、収集されるデータの信頼性や目的に合わせた分析の精度が低下する可能性があります。

作り方3ステップの①にもあるように、定めた目的に適したターゲットに絞り込むようにしましょう。

参考:STP分析とは?やり方や注意点、活用事例を解説【マーケティング戦略】

シンプルで明確な質問文にする

アンケートの質問文は、回答者の視点でシンプルで明確にすることが重要です。

複雑な質問や専門用語を多用すると、回答者が理解しにくくなり、回答率が低下する可能性があります。具体的には以下のポイントに注意して質問文を作成しましょう。

  • シンプルな言葉の使用:
    専門用語や難解な表現は避ける
  • 1つの質問に1つのポイント:
    複数のポイントを含む質問は避け、1つの質問に1つの情報を求める
  • バランスの取れた選択肢:
    回答の選択肢が偏らないようにし、中立的な選択肢も含める
  • 回答形式の適切さ:
    複雑な形式は避け、選択肢やスケールを使ってかんたんに回答できるようにする

アンケート回答のハードルを下げる

アンケートはかならずしも回答してもらえるものではないため、回答率を高めるための工夫を行いましょう。

たとえば、以下のように回答者の負担を最小限に抑えることで、アンケートに回答してもらうハードルを下げることが可能です。

  • 質問数を最小限に:
    必要最低限の質問に絞り、無駄な質問を避ける
  • 質問の順序を工夫:
    自然な流れで質問を配置し、答えやすい順序にする
  • アンケートの長さを意識:
    適切な長さにし、長すぎないようにする
    (一般的には、長くとも10~15分以内で終わるのが理想)

回答者にインセンティブを提供する

アンケートの回答率を高めるには、インセンティブの提供も効果的です。

たとえば、企業向けのセミナー開催後に行うアンケートを行う場合、回答者にはお役立ち情報を盛り込んだホワイトペーパーをインセンティブとして提供することで、参加企業からのアンケート回答率を向上させることができます。

アンケートの実施状況や自社の顧客によって、魅力と感じるインセンティブは異なります。インセンティブを用意する際は、アンケートに回答してもらうために何が魅力となるかを逆算してみましょう。

倫理的な配慮

顧客からの情報を提供してもらう以上、アンケート調査を行う際には倫理的な配慮も重要です。

個人や企業に関する情報保護の法令を遵守し、回答者のプライバシーを保護する必要があります。また、回答を強制したり、不利益を与えるようなことは避けなければなりません。

顧客が企業となるBtoB事業者は相手の不利益とならないよう、アンケートで受け取った情報は適切に管理することを心がけましょう。

アンケートの頻度と最適なタイミング

BtoB企業におけるアンケートの頻度と最適なタイミングは、調査目的や対象者、アンケートの内容によって異なります。しかし、一般的には以下の点に注意する必要があります。

アンケートの頻度

頻繁に行いすぎると回答者が負担に感じる

アンケートは回答者にとって時間と労力がかかるものです。頻繁に行いすぎると回答者が負担に感じ、回答率が低下したり、回答の質が低下したりする可能性があります。

最低でも年1回は実施する

アンケートは定期的に実施することで、経年変化を把握することができます。最低でも年1回は実施することをおすすめします。

状況に応じて頻度を調整する

新商品・新サービスの発売前、キャンペーンの実施前後、顧客満足度調査など、状況に応じてアンケートの頻度を調整することが重要です。

アンケートの最適なタイミング

繁忙期は避ける

繁忙期は回答者が忙しく、アンケートに回答する時間が取れない可能性があります。繁忙期は避け、回答者が比較的、時間の余裕がある時期に実施しましょう。

イベント・キャンペーンの前後が効果的

新商品・新サービスの発売前やキャンペーンの実施前後など、イベント前後がアンケートを実施するタイミングとして効果的です。イベントの認知度や顧客満足度を調査することができます。

取引の解約前や休止前に実施する

顧客が解約したりサービスを休止したりする前にアンケートを実施することで、解約・休止の理由を把握することができます。

参考:メールマーケティングとは?メリットや基礎知識・実践手法を紹介

営業活動におけるアンケート活用事例

アンケートは、営業活動において顧客の満足度やニーズを把握するだけでなく、アポイント創出にも有効です。

以下は営業活動におけるアンケートの具体的な事例です。

顧客の満足度やニーズの調査

営業活動において、アンケートは顧客の満足度やニーズを把握するための重要な手段です。顧客の声を直接収集することで、商品やサービスの改善点を具体的に知ることができます。

たとえば、新製品のリリース前にアンケートを実施して顧客の期待や要望を事前に把握することで、製品の完成度を高めることができます。また、既存顧客に対しても定期的に満足度調査を行うことで、サービスの質向上にもつなげることができるでしょう。

アンケートをきっかけとしたアポイント創出

アンケートは、営業活動の一環としてアポイントを創出する手段としても有効です。

アンケートの最後に「詳しい説明を希望する」や「担当者からの連絡を希望する」といった選択肢を設けることで、興味を持った顧客との接点を増やすことができます。これにより、見込み顧客との関係を深め、具体的な商談へとつなげることが可能です。

さらに、アンケート結果をもとにしたフォローアップ活動を営業担当者が行うことで、顧客の信頼を得て長期的な関係構築にもつながります。

参考:リード獲得とは?見込み顧客獲得のための方法15選や成功事例を紹介

アンケートを活用して顧客との関係を向上

本記事では、アンケートの基本的な種類や作成のステップ、企業がアンケートを実施する際の注意点などを詳しく解説しました。

アンケートは、消費者や顧客の意見を収集し、ビジネスの改善や顧客満足度の向上に寄与する重要なツールです。これらの知識を活用することで、効果的なアンケートを作成し、顧客との関係をより良好に築くことができるでしょう。

アンケートの設計と実施においては、常に目的を明確にし、回答者の負担を軽減する工夫が求められます。本記事を参考に適切なアンケートを実施し、貴重な顧客データを得て自社のビジネス成功につなげていきましょう。

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