リマインドとは?ビジネスでの活用ポイント・今すぐ使える例文を紹介
大切な予定や締切日などを念押しして確認したいときには「リマインド」が役立ちます。組織の生産性を向上させ、ビジネスを加速させるためには、効率的かつ有効なリマインドの方法をおさえておくことが大切です。
そこで本記事では、リマインドの意味や具体的な活用方法、シチュエーション別の例文などを解説します。リマインドの際のポイントも紹介するため、相手に配慮しつつスムーズな業務進行を図りたい方はぜひ参考にしてください。
リマインドとは?
リマインド(remind)とは、「思い出させる」「思い起こさせる」という意味の英単語です。日本のビジネスシーンでは「念を押して再確認する」といったニュアンスで利用されます。
具体的には、重要な会議の日程を念押ししたり、提出物の締切を再確認したりすることを指します。
アラートとの違い
リマインドは、相手が自主的に思い出すことを補助する行動です。一方でアラートは、より差し迫った状況で使用されます。
アラートは、「注意」「警報」などの意味をもつ「Alert」が語源となった用語です。リマインドよりも緊急性が高く、強制感をともなう表現だといえます。
リマインドの活用シーン【文例付き】
実際のリマインドは、どのようなシーンで行われるのでしょうか。それぞれのシーンで活用できる文例を社外向け・社内向けに分けて紹介しますので、ぜひ実務に活用してください。
予定の日時確認
商談や会議の予定が数日後に迫っているようなケースです。
リマインドを行うことで「うっかり忘れ」を防げることはもちろん、相手の手間(過去のメールをさかのぼって日時や場所を再確認してもらうこと)を省くことにもつながります。
日時確認のリマインドは、予定日の3日ほど前を目安に行うことがポイントです。万が一、相手が忘れていた場合でも、スケジュール調整がしやすいよう余裕を持たせて連絡しましょう。
社外の取引先へ日時確認をする際の文例 |
件名:【ご確認】◯月△日の説明会につきまして いつも大変お世話になっております。 株式会社◯◯の△△です。 お約束の日程が近づいてまいりましたので、改めてアポイントの詳細をご案内いたします。 日時:◯月◯日 ◯時~(90分程度) 場所:弊社 ◯階会議室 内容:弊社の新サービス「XX」についての概要説明 当日は、私と◯◯課課長の△△が対応させていただきます。 ご質問やご要望等ございましたら、お気軽に私(090-0000-0000)までご連絡ください。 この度はご多用の中お時間をいただき、誠にありがとうございます。当日は何卒よろしくお願いいたします。 |
社内に一斉送信で日時確認をする際の文例 |
件名:【リマインド】◯月◯日の全社会議について お疲れ様です。 ◯◯部の△△です。 ◯月◯日の全社会議が近づいてまいりましたので、改めて詳細のご案内をいたします。 日時:◯月◯日 ◯時~(2時間程度) 場所:本社ビル ◯階会議室 内容:前期の振り返り、今期の事業戦略共有、新サービスの概要説明など 持ち物:社用スマートフォン、前期の予算表、新サービスの資料(◯月△日共有フォルダに格納済み) やむを得ず遅刻や欠席をする場合は、本メールへ返信いただくことに加え、各自直属の上長へ事前にご報告をお願いいたします。 それでは、当日よろしくお願いいたします。 |
提出物や作業の期限確認
書類の提出期限や、依頼したタスクの期限が迫っている際にもリマインドは有効です。
リマインドと同時に作業の進捗状況も確認できるため、遅延の可能性を事前に把握できます。提出物や作業内容の不備を防ぐ効果も期待できるでしょう。
ここでのリマインドのタイミングはケースバイケースですが、郵送等が必要なケースでは配送日時も加味したスケジュールで通知を行います。
社外の取引先へ期日確認を行う際の文例 |
件名:【ご確認】◯月△日締切の提出書類につきまして いつも大変お世話になっております。 株式会社◯◯の△△です。 先日お願いしておりましたXX書類の件につきまして、ご尽力いただき誠にありがとうございます。ご提出日が近づいてまいりましたので、改めて期日と提出方法についてご案内させていただきます。 期日:◯月◯日 ◯時 ご提出方法:以下のフォルダへ格納する形でご提出いただけますと幸いです。 格納先:https://~ 本メールと行き違いでご対応いただいている場合は、なにとぞご容赦ください。 ご不明点やお困りごと等ございましたら、お気軽に私(090-0000-0000)までご連絡くださいませ。ご多用のところ恐れ入りますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。 |
社内へ期日確認を行う際の文例 |
件名:【リマインド】◯月△日締切の提出書類について お疲れ様です。 ◯◯部の△△です。 ◯月△日締切の提出書類について、改めて詳細のご案内をいたします。 期日:◯月◯日 ◯時 提出方法:以下のフォルダへ格納する形でご提出ください。 格納先:https://~ (本メールと行き違いでご対応いただいている場合は、なにとぞご容赦ください。) 進捗について状況が変化した場合は、本メールへ返信いただくことに加え、各自直属の上長へ事前にご報告をお願いいたします。 お忙しいところ恐れ入りますが、引き続きよろしくお願いいたします。 |
期日が過ぎている場合の催促
提出物や作業の期限、入金の期日などが過ぎているケースにおいてもリマインドを行うことがあります。
ここでのリマインドの目的は、「現状の確認」と「期日の再設定」です。相手方へ問題点を把握させるアクションになるため、リマインドといえども督促に近いニュアンスになるでしょう。そのため、言葉選びには十分に注意して通達を行う必要があります。
社外の取引先へ催促を行う際の文例 |
件名:【重要】◯月分入金のご確認 いつも大変お世話になっております。 株式会社◯◯の△△です。 ◯月末日に◯月分の請求書をお送りしておりますが、ご確認いただけましたでしょうか。 本日◯時現在、弊社にて入金確認が取れておりません。 ご請求内容とお振込先を、改めてご案内いたします。 ご請求内容:サービス活用支援費用 ◯月分 ご請求額:◯◯円(税込) お振込先:X銀行Y支店 普通 0000000 恐れ入りますが、状況をご確認のうえ、本日中にお知らせいただきますようお願い申し上げます。 なお、本メールと行き違いでご対応いただいている場合は、なにとぞご容赦ください。 引き続きよろしくお願いいたします。 |
社内の上司へ催促を行う際の文例 |
件名:【リマインド】◯月△日締切の稟議承諾について お疲れ様です。 ◯◯部の△△です。 ◯月△日に申請させていただいた、XXに関する稟議の件でご連絡いたしました。(メール件名:XXに関する稟議申請) 稟議の承諾を昨日(◯月◯日)までにいただく予定となっておりましたが、その後いかがでしょうか。 お忙しいところ恐れ入りますが、本日中にご確認・ご連絡いただけますと幸いです。 なお、現在ご対応いただいている場合は、失礼をご容赦ください。 お手数をおかけしますが、引き続きよろしくお願いいたします。 |
行事の出欠確認・予約確認
セミナーや食事会など、イベントにおける出欠の回答を促したり、予約の確認をしたりするケースです。イベントの参加人数を確定させるとともに、無断キャンセルや直前での変更を防ぐ意味合いもあります。
返答を促すリマインドを行う場合、回収率は「送信した直後~翌日」頃までが最も伸びます。そのため、リマインドメールの送信は休暇前ではなく、週の始めから中盤のタイミングで行うのがよいでしょう。
社外の参加者へ予約確認を行う際の文例 |
件名:【ご確認】◯月△日XXウェビナーへのご参加をお待ちしております いつも大変お世話になっております。 株式会社◯◯の△△です。 先日は、弊社のXXウェビナーへお申込みいただき、誠にありがとうございました。 セミナーの開催日が近づいてまいりましたので、改めて詳細のご案内いたします。 【XXウェビナー】 主催:株式会社◯◯ 日時:◯月△日 14:00~16:00 ログインURL:https://~ パスワード:0000 お問い合わせ先:担当者名、メールアドレス、電話番号 なお、ウェビナーのキャンセルをご希望の場合は、【こちら】から受け付けております。 ご不明点やアクセス方法など、お困りごとがございましたらお気軽にお問い合わせください。 それでは、当日お会いできることを楽しみにしております。 |
社内イベントの出欠確認を行う際の文例 |
件名:【リマインド】◯月△日懇親会の出欠について お疲れ様です。 ◯◯部の△△です。 先日ご案内した◯月△日の懇親会につきまして、出欠の回答期日が近づいてまいりましたので改めてご案内いたします。 以下、懇親会と回答についての詳細です。 日時:◯月△日 19:00~(2時間程度) 場所:ダイニングXX(場所の詳細は添付の地図をご確認ください。) 参加費:◯◯円 出欠回答期日:◯月◯日 15:00 回答方法:以下のGoogleフォームにてご回答をお願いいたします。 回答URL:https://~ お忙しいところ恐縮ですが、まだ回答が済んでいない方はご対応のほどよろしくお願いいたします。 なお、予約人数を確定させる必要があるため、参加予定の方でご都合がつかなくなった場合は本メールにご返信いただけますと幸いです。(同期日までにお願いいたします。) お手数をおかけしますが、引き続きよろしくお願いいたします。 |
自分自身のタスク確認
抱えているタスクや予定の日時について、自分自身にリマインドを行う場合もあります。
指定した時間に通知を設定することで、複数のタスクを同時進行していても対応の抜け漏れを防止できます。こうした「リマインダー」を設定する場合は、タスク管理ツールの活用が有効です。
リマインドの方法と注意点
リマインドは、主に「電話・口頭」「メール」「チャット」で行うことが一般的で、それぞれの方法にメリット・デメリットがあります。
以下では、それぞれの方法の詳細や注意点を解説します。
電話・口頭でのリマインド
最も手軽かつシンプルなのは、直接会って口頭でリマインドを行う方法です。
主に社内メンバーに向けたリマインド方法ですが、他支店やフィールドセールス担当に向けたリマインドは電話で行うこともあるでしょう。相手方の疑問点をその場で解決でき、返答のタイムラグが発生しない点がメリットです。
一方、口頭・電話ともに記録が残らないため、相手に「メモを取る」という負担を強いることになります。
特に重要な用件の場合は、メールやチャットなどで二重にリマインドしましょう。相手の負担を軽減でき、テキストのみのリマインドよりも印象に残りやすくなります。
また、取引先へ電話でリマインドをする際は、相手の時間を拘束しているという視点を忘れてはなりません。相手がメールやチャットのやり取りに慣れていなかったり、コミュニケーション強化を兼ねていたりなど、電話でなければならない理由がある場合にのみ活用するのが無難です。
メールでのリマインド
リマインドの手段として、最も多くのビジネスパーソンに活用されているのがメールでしょう。社内外のどちらに対してもタイミングを問わず活用できることに加え、受信者が重要度に応じてフラグ立てを行いやすいこともメリットです。
メールを作成する手間が発生するため、上記で紹介した文例をコピペして活用したり、よく使う文章をテンプレートや定型文として登録したりして業務の効率化を図りましょう。
ポイントは、件名を見ただけでメールの内容がある程度わかるよう作成することです。「◯月△日××に関する打ち合わせについて」のように、「期限(日程)」と「何に関するリマインドなのか」をかならず盛り込むようにしましょう。
メールをマーケティング・営業活動において効果的に活用したいとお考えの方は、以下の記事も参考にしてください。
参考:ステップメールとは? 作り方や配信例・成功事例まで解説
チャットでのリマインド
ビジネスにおけるコミュニケーション手段として、メールの代わりにチャットを活用している組織も多いのではないでしょうか。メールよりもスピーディに送信でき、確認にも手間がかからないため、情報量の多くない用件の場合はチャットを通したリマインドが効率的です。
ただし、メールよりもメッセージが埋もれやすく、相手に流し見されやすいことがネックになります。ピン留めやメンションなど、相手に確実に確認してもらえるような工夫が求められるでしょう。
チャットでリマインドする際は、メールで必須の「挨拶」や「締め」は最小限に、「本題」のみを端的に述べるのがポイントです。
リマインドを効果的に行うポイント
やみくもにリマインドを行っていては、「相手に確認してもらえない」「かえって混乱を招いてしまう」という事態を引き起こしかねません。
以下では、リマインドを確実に相手へ届けるためのポイントを3つ紹介します。
内容は簡潔にまとめる
メールやチャットなど、テキストを用いたリマインドでは「簡潔さ」が求められます。
相手に不快感を与えない配慮は必要ですが、回りくどい表現では意図する内容が伝わりづらくなり、認識のズレが生じやすくなります。5W1H(When:いつ、Where:どこで、Who:誰が、What:何を、Why:なぜ、How:どのように)を意識して、端的かつ具体的に情報を伝えるよう心がけましょう。
- クッション言葉を多用しすぎていないか
- 複数の意味に解釈できる言い回しになっていないか
- なくても差し支えない言葉が含まれていないか
- 読み始めの数秒で「どのようなリマインドなのか」が明確に伝わるか
これらを意識して文章を作成することで、簡潔に要点をおさえたリマインドができるようになります。
誤字脱字や言葉選びに注意する
テキストベースのやり取りにおいて、誤字脱字は厳禁です。
特に、リマインドのような「日時」を扱う用件でミスがあると、後々までトラブルが長引く可能性もあります。送信前のチェックは欠かさずに行いましょう。
また、リマインドは「再確認」を行う性質上、言葉のチョイスによっては急かしているような印象を相手に与えるおそれがあります。
「行き違いでご対応いただいている場合はご容赦ください」「ご不明点やお困りごとがございましたらお気軽にお問合せください」といった、相手への配慮が伝わる一言を付け加えるのがおすすめです。
相手にあわせて最適なツールを選択する
リマインドは、受け取る相手に最も伝わりやすい方法で行うことが大切です。
昨今は、社内でのやりとりにおいてビジネスチャットを利用している組織が多いでしょう。しかし、特に重要な用件の場合や、期限が差し迫っている場合などは電話やメールでのリマインドが適していることもあります。
また、社外へのリマインドは、普段のコミュニケーション手段にあわせることをおすすめします。相手の負担を軽減しつつ効果的に用件を伝えるためには、相手が使い慣れているツールを選択することが重要です。
電話・メール・チャットそれぞれでおおまかなテンプレートや定型文を作成しておくと、業務の効率化や均質化につながるでしょう。
リマインドにはツールを活用しよう
効果的なリマインドは、業務効率化や生産性向上に直結します。相手の目線に立ち、配慮を持ってコミュニケーションを行うことで社内外の関係強化を図りましょう。
リマインドおよび付随する業務(スケジュール管理やメール作成など)を効率化させたい場合は、オンラインツールを活用するのも一つの方法です。
以下の記事ではおすすめのITツールを厳選して紹介していますので、ぜひ参考にしてください。