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投資対効果(ROI)の意味とは?費用対効果の違いや計算や改善の方法を解説
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投資対効果(ROI)の意味とは?費用対効果の違いや計算や改善の方法を解説

限られた経営資源で成果を出すためには、投資対効果を計算することが大切です。

今回は、投資対効果の計算方法をご紹介します。この記事を読めば、経営資源を適切に分配できるようになるため、ぜひ参考にしてみてください。

CRMシステムやSFAツール導入したものの、期待した投資対効果が見込めない、という悩みも多く見受けられます。CRMシステムやSFAツールの投資対効果を改善したいという方は、下記の資料を読んでみてください。

投資対効果(ROI)の意味

投資対効果(ROI)の意味とは?費用対効果の違いや計算や改善の方法を解説_投資対効果(ROI)の意味

投資対効果とは、投資を行ってどれぐらいの利益を上げられたかをあらわす指標です。つまり、投資対効果の数値が高いほど、投資がうまく行えていると判断できます。

投資対効果はReturn on investmentの頭文字をとり、ROI(アールオーアイ)と呼ばれることもあり「経営」「マーケティング」「プロジェクト」など、さまざまな場面で使用できます。

「投資対効果」の使い方

  • 明日の会議までに投資対効果を計算してレポートを作成しなければいけない
  • この事業は投資対効果が最も高いため、来期は投資額を増やそう
  • 来期の投資配分については、各事業の投資対効果で判断しよう

投資対効果と費用対効果の違い

「投資対効果」と「費用対効果」は混合されやすい言葉です。しかし、2つは計算対象が異なります。

費用対効果は投資を止めるとすぐに効果がなくなるものを対象とし、投資対効果は投資を止めても将来的に効果が見込めるものを対象とします。

投資対効果(ROI)を考える目的

投資対効果を考える目的は主に3つです。

経営資源の配分を最適化するため

事業の投資対効果の把握は、経営資源の配分を最適化するために欠かせません。

事業の投資対効果を計算すれば、どれぐらい儲けられているかを数字で判断できるようになります。

つまり「事業に投資を続けるべきか」「事業を撤退すべきか」の判断ができるようになるのです。経営資源は限られているため、投資対効果を計算して適切に配分するようにしましょう。

事業や施策の効果を比較するため

投資対効果を計算すれば、事業や施策を比較できるようになります。

ビジネスにおいては「どこから優先して投資すべきか」「複数の事業に対して、どのように経営資源を割り振るか」を考える必要がありますが、投資対効果を把握することで優先順位が付けやすくなります。

業務やサービスの改善を図るため

投資対効果の低い業務やサービスを改善することも大切です。

投資対効果を計算することによって、利益が出ていない場合は「どうして利益が見込めないのか」「改善できることはあるのだろうか?」と考える機会がつくれます。

投資対効果(ROI)の計算方法

投資対効果は以下の計算式で算出できます。

投資対効果(ROI)の計算方法

投資対効果=利益額(売上-売上原価-投資額)÷投資額×100

プレゼンなどで活用する場合は、上記のようなグラフも作成するとよいでしょう。ここでは、投資対効果の計算事例や目安をご紹介します。

投資対効果(ROI)の計算事例

出展費用 6,000,000円
リード獲得件数 1,500件
商談化件数 75件
受注件数 18件
商材のLTV 1,500,000円
売上金額  27,000,000円

ここでは、展示会の投資対効果を計算します。

展示会の投資対効果は「(受注件数×商材のLTV-出展費用)÷出展費用×100」です。つまり、上記の場合の投資対効果は350%となります。

投資対効果(ROI)の目安

投資対効果(ROI)の目安は自社の状況や業種に応じて異なりますが、投資対効果で10%、20%とプラスとなっている場合は成功していると判断してよいでしょう。

投資対効果(ROI)を計算する際の注意点

投資対効果は長期的な視点で考える施策の評価には不向きです。たとえば、SEO対策の効果が現れ始めるのは早くて3ヵ月、遅くて1年です。そのため、SEO対策を始めたばかりの際に投資対効果を測定するとマイナスとなります。

また、投資対効果は定量分析のため、定性分析したい場合には不向きです。数値で判断しにくい「顧客満足度」「従業員満足度」「事業継続性」などを加味して「投資すべきか」「投資をやめるべきか」判断するようにしましょう。

投資対効果(ROI)の改善方法

投資対効果を計算して低い場合は改善していきましょう。投資対効果は「投資対効果=利益額÷投資額×100」で計算できるため、以下の5つの方法で改善していけます。

投資額を減らす

利益を確保しながら投資額を減らせれば、投資対効果が改善できます。

たとえば、事業を展開するには諸経費がかかっています。「通信回線プランは妥当であるか」「使用していないサービスはないか」といったことを考慮し、不要なものは解約、見直しましょう。

商材の原価を安く抑える

商材の原価を安く抑えられれば、投資対効果が改善できます。

仕入れ先を見直してみたり、1社からまとめて仕入れるなど工夫することで原価は下げられます。また、商材を幅広く取り扱っている場合は、在庫管理コストがかさみがちです。このような場合は、取り扱う商材を絞り込むことで在庫管理コストが抑えられます。

商材の販売価格を上げる

商材の販売価格を値上げすると投資対効果が改善できます。

顧客を獲得するために商品の販売価格を安く設定してしまうと、利益を確保することが難しくなります。現実味のある価格を設定し、付加価値を生み出して顧客を獲得するようにしましょう。

事業をうまく回すためには、売上の推移の把握や分析も大切です。効果的な売上分析について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

参考:効果的な売上分析7つの手法・メリットから成功事例まで徹底解説

商材の販売数を増やす

商材の販売数を増やすと投資対効果が改善できます。商材の販売数を増やす方法には、販路の拡大や、既存顧客からのクロスセル、アップセルを狙う、といった方法があります。

また、競合他社より自社商品を選んでもらうために、特有の強みを作ることも大切です。

販売に必要な費用(販管費)を下げる

販売管理費でコストカットできる部分がないか考えることも大切です。広告宣伝費や荷造運賃、接待交際費、旅費交通費などでムダなコストがあれば削るようにしましょう。

システム導入で投資対効果が低い場合は、システムの利用料金を下げることで投資対効果が上がる場合があります。下記の資料ではSFAツールのコスト削減方法を紹介しているため、ぜひ参考にしてみてください。

投資対効果を計算して経営資源を有効に活用しよう

投資対効果を計算すれば、事業の投資対効果を測定できます。

複数の事業の投資対効果を比較すれば、どちらに経営資源をあてるべきか客観的な判断を下せるようになります。企業の存続に欠かせないため、投資対効果を計算して経営資源を有効に活用していきましょう。

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